慢性完全閉塞病変 CTO

 慢性完全閉塞病変(Chronic Total Occlusion)は3カ月以上(慢性)にわたり、冠動脈が閉塞している病変です。CTOに対する経皮的冠動脈形成術(PCI)は、冠動脈造影のみでは血管走行を完全に把握する事が困難であるため、手技を行う医師の熟練した技術および適切な判断力が成功には不可欠な手技と言えます。最近では、冠動脈CTの使用、薬剤溶出性ステントの留置および側副血行路を経由しての逆行性アプローチ技術の標準化に伴い、成功率および慢性期の成績も向上しています。最近3年間の当院の急性期の開通率は90%以上を維持しており、CTOに対する血行再建が必要と判断した場合には、カテーテルチームのスタッフが合併症のリスク などにつき十分話をさせて頂いてから施行しています。


図1. 慢性完全閉塞病変 右冠動脈