冠動脈疾患 CAD部門

当院の冠動脈疾患(狭心症、急性心筋梗塞、詳しい説明は当科ホームページ内、受診する、治療案内 PCIの項をご覧ください)に対するカテーテル検査および治療は、より安全に、より低侵襲に、を合言葉に24時間365日体制で行っております。救急患者さんの受け入れも積極的に行っており、2018年のカテーテル治療件数は約250件でした。土曜日(病院休診日の第一および第三土曜日は除く)にも検査および治療を行っており、平日には入院が難しい患者さんにも対応させて頂いております。

当院の特色

1) 橈骨動脈からのカテーテル検査および治療(冠動脈造影および経皮的冠動脈形成術)
当院では冠動脈造影はほぼ全員の患者さんに対して(透析の患者さんなど、橈骨動脈からのカテーテル挿入が好ましくない方は除く)、橈骨動脈から行っております。また、カテーテルによる治療(経皮的冠動脈形成術)も、患者さんの希望および状態を考慮し、可能な限り橈骨動脈から行っております。橈骨動脈からの検査及び治療の利点は、出血性合併症が少なく、検査あるいは治療後の安静時間が短くかつ活動制限が少ない事にあり、下肢(大腿動脈)から行う場合と比べて、患者さんの負担もかなり軽減されています。入院期間も2泊3日あるいは3泊4日と最大で4日以内です。

2) 石灰化(カルシウムの沈着)が強い冠動脈に対するロ―タブレ―ターの積極的使用
当院では石灰化を強くともない、ステント(金属の筒)を留置する前にバルーン(風船)による拡張では不十分と思われる症例では積極的にロ―タブレ―ターと呼ばれる、石を砕く器械を使用後、ステント留置を行い、良好な成績を収めております。

3)左冠動脈主幹部病変(左冠動脈の付け根にせまい箇所がある)や三枝病変(右および左冠動脈前下行枝および回旋枝、3本の冠動脈全てにせまい箇所がある)と呼ばれる重症冠動脈病変に対する最適な治療法の選択
重症冠動脈疾患を有する患者さんにつきましても、循環器内科医および心臓血管外科医からなるハートチームによる議論を経て、患者さん個々に最適な治療法(カテーテルによる治療(経皮的冠動脈形成術)あるいは冠動脈バイパス術)を提示させて頂いております。

当科カテーテルチームに属する医師が平日に外来診療を行っております。